2023年1月20日
かかりつけ医制度と紹介受診重点医療機関
皆さんこんにちは!医歯薬ネットです。
本日は議論が進み全容が見えてまいりましたので、クリニック開業にも影響を及ぼす可能性のある
かかりつけ医制度と紹介受診重点医療機関について取り上げたいと思います
国はコロナ以前より赤字の公立病院の統廃合を進めていましたが、
特に医療過疎地や地方においては重症患者の検査や治療をする医療機関が不足する事態に陥ってしまいました。
そこで国は精密検査や治療ができる病院を減らす代わりに、
大型のクリニックも紹介受診重点医療機関として認定するという政策を打ち出しました。
大型のクリニックは患者さんの為だけではなく、
病院の統廃合が進んでいく中で行き場を失う臨床検査技師や看護師、薬剤師やOT・PTなどの
コメディカルを雇用することが出来る「受け皿」としての役割も見込まれるでしょう。
病院のない医療過疎地においては、病院の代わりとなるクリニックを紹介受診重点医療機関として認めましょうということです。
紹介受診重点医療機関に認定されるには、次の3項目を満たす必要があります。
①紹介率50%以上+逆紹介率40%以上
②初診率40%以上
③再診率25%以上
これらの条件を満たせば地域医療協議会で認定されますが、
条件を満たしていなくてもクリニックとしての機能が高ければ、
紹介受診重点医療機関として認められる可能性もあります。
条件を満たすクリニック=集患力の高いクリニックをつくる為には
それなりの初期投資が必要になりますが、そもそも紹介受診重点医療機関になるメリットとはなんでしょうか?
それは、院外での広告宣伝が可能になるということです。
これにより従来の自由診療クリニックだけではなく、
紹介受診重点医療機関として認められた保険診療のクリニックも
テレビなどでクリニックの広告宣伝を行うことが可能になります。
クリニックを開業する際の診療圏調査はその地域の住人の人口を加味しておりますが、
こうした広告宣伝が打てるようになることで遠い場所からも患者さんが呼べるようになるのです。
紹介受診重点医療機関の認定を狙うことの出来る大型化・多様化したクリニックでのご開業を目指せば、
かかりつけ医制度の本格運用が始まった際に
多くの患者さんにかかりつけ医としてご指名頂けることが予測されます。
かかりつけ医制度のみならず、今後も医療財政や国の方向性に注視しながら、
地域の人々に求められ、安定した経営が成り立つクリニックを目指しましょう。
かかりつけ医制度と紹介受診重点医療機関については22分4秒からご覧下さい。
その他にも経営難に陥りやすい医院開業のパターンなど解説しておりますので
ぜひお時間のある際に全編ご覧下さいませ✨
2024年3月29日
どうなるかかりつけ医 ~かかりつけ医機能報告と医療機能情報提供制度~
みなさんこんにちは!本日は「どうなるかかりつけ医 ~かかりつけ医機能報告と医療機能情報提供制度~」と題して、今後のかかり…
2023年12月15日
みなさんこんにちは!「クリニック開業をすれば収益が出る」という時代は終わり、「経営を軌道に乗せるための戦略を立てて開業す…