2023年12月15日
クリニックを開業する際に重視する準備と経営項目(前編)
みなさんこんにちは!
「クリニック開業をすれば収益が出る」という時代は終わり、「経営を軌道に乗せるための戦略を立てて開業すること」が重要な時代になってきました。
そこで、今回は「開業する際に重視する準備と経営項目(前編)」と題しまして、弊社が考える開業の際に重視すべきポイントに焦点を当ててお話ししていきます。
まずは、開業で重視すべき項目を大きく分けて5つ下記に挙げてみました。この中で開業する際に最も重視すべきなのはどの項目でしょうか?
正解は「①マーケット(診療圏)」です。
なぜならマーケット(診療圏)は、多くの患者さんを診られるかどうかを左右するからです。
クリニック開業を成功させるには、たくさんの患者さんを診ることが一番重要です。
いくら清潔感のあるクリニックを建てても、先生の診療が素晴らしくても、ニーズが無い場所、競合が多い場所で開業してしまうと患者さんは来てくれません。
反対に、患者さんがいて(=患者さんとなりうる人口が多くて)、競合の少ない場所を選べば、患者さんはおのずとやってくるのです。
また、診療報酬は国によって定められているため、一人当たりの単価を自由に設定することはできません。つまり、単価を上げることは不可能であるため、患者数を増やすことで収益を上げていくしかないのです。
よって、収益を上げるためには、診療圏調査に基づき、ニーズや競合を考慮したうえで適切な開業地を決めることが重要です。
次に重要となるのが②物件、③診療の領域、④検査内容です。これらは密接な関係にあるため、まとめてお話ししていきます。
どのような物件で開業するのかを考えるにあたり、どのような医療機器を導入するのかという点を検討する必要があります。
例えばMRIなどの大型機器を導入する予定なら、それを設置できるだけの余裕がある広い物件が必要となります。初診料・再診料以外の収益は、検査内容と患者の数で大きく変化します。
また、診療領域を広げる(=標ぼう科目を増やす)のであれば、診察室を分ける、待合室を広めにつくるなどの対応を取らなければならないため、広い物件を選択する必要性が出てきます。
よって診療の領域、検査内容などの診療方針をしっかりと固めることで、必要な物件がおのずと決まってくるのです。
最後に、⑤会計顧問やコンサルタント、事務長などのスタッフです。
これらはクリニック経営が軌道に乗ってから考えればよいことであり、クリニックの経営に直結する内容ではありません。
まずは、上記四つの項目について、優先的に考えることをお勧めいたします。
ここまで、クリニック開業の際に重視すべきポイントについてお話ししてきました。
来週の「開業する際に重視する準備と経営項目(後編)」では、クリニックの経営において注意すべきポイントについてお話ししてまいります。
今回の内容は「開業支援で重視する開業準備と経営項目」の動画の前半でご紹介しておりますので、併せてご覧ください。
後編の記事はこちら
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