2022年11月11日
【動画紹介】開業時、絶対に知っておいて欲しいこと
皆さんこんにちは!医歯薬ネットです。
ご開業を目指されるにあたり、どこで開業しようか、どんな機器を導入してどんな診療を行うか……考えるべきことは沢山ありますよね。
実際オンラインセミナーにお申込みされる際にご入力頂く「知りたい項目」でも多くの方が気にされているポイントです。
そもそもご開業を目指される際に、どのようなことを知っておくべきなのでしょうか?
今回は弊社YouTubeにて公開しております動画「クリニック開業 絶対知っておいて欲しいこと 6選」より、
開業を志された時に知っておくべき必須項目をお伝えいたします。
医療は統制経済-国の方針転換で経営の影響を受ける
統制経済とは、資本主義経済において国家が経済活動を組織的、直接的、強制的に行う経済形態を指します。
医療の収益には税金が入っており、診療報酬も国が定めているため、国の統制経済下にある、と言っても差し支えありません。
経済に国が介入していることが、医療業界が他の業界と大きく異なる点です。
後の項で詳しくご説明しますが、国の財政をもとに内容が変化する診療報酬の改定とともに、医療業界のセオリーも変化していくと考えられます。
医療経営は統制経済下にあり、クリニックを経営するにあたって最もリスクになるのが国の方針転換である、ということを押さえておきましょう。
求められるクリニック像
人口減少により自治体の財政が悪化する中で、公立病院の経営統合が進んでいます。
病院の数が減るということは、それだけ職を失うベテランの医師も出てくるということです。そのような医師が急に開業を志しても開業は可能なのでしょうか?
年齢や貯蓄、もしもの際に融資は受けられるのか……気になる点は多いのではないでしょうか。
実は開業のハードルは、とても高いというわけではありません。
医療経済には国の税収が充てられるため、医師の収入は安定しており、開業に必要な費用は比較的調達しやすいからです。
しかし、融資の際に年齢に注目されるのも事実。
そのためこれからの時代は短期間で採算性の高い、
・複数医師が常勤している
・検査機器等診療単価の高いものを定常的に回している クリニックが求められます。
開業マーケットの変化
経営規模の変化
上記の内容を受け、クリニックの差別化が進んでいきます。
国が診療報酬を定めているため、収入は安定している……と言いましたが、これも現時点でのお話です。
国の財政が変化し、保険適用の疾病が減ると、自由診療の範囲が増えてクリニックの経営にも格差が生まれます。
そのため駅近の物件や大型ショッピングセンターの近くでの開業が良い、といった現在のセオリーは変化していくと考えられます。
例を挙げますと、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどはどんどん大型化し、
品揃えの良さや買い物以外のサービスの充実度など複合的な機能を求められておりますが、その風潮がクリニックにも適用されるということです。
開業後の人材確保体制
院長お一人で単独標榜の場合は先生の健康=クリニックの永続性となりますが、自分が出来る範囲内で医療を提供するのではなく、
複数の医師を雇い、医療を事業として経営する場合は、人材確保の手段を確立しないと経営に穴があいてしまいます。
一般の企業と同じように雇用する人材の価値を重視し、例え辞める医師が出てしまっても手厚い生活保障や雇用条件をしっかりと提示し、
すぐに人員を補充出来るような体制づくりをしなければなりません。
今までのように、自分の体力のもつ限り頑張ればそれでクリニックが経営できる、というわけではなくなり、
経営者としていかに人材を活かしていくかの手腕も問われるようになります。
日本は少子高齢化が進行する
国と医療業界が密接な関係であることはお伝えしてまいりましたが、少子高齢化が進行するということは、国の財政がひっ迫していくということでもあります。
最も税金を納めている生産労働人口が減ることは、医療業界の経営基盤である国の税収が減ることに繋がります。
疾病の保険適用の範囲が狭まったり、薬価が値下げされたりしていることからも、国の財政は目に見えて悪化しています。
すでに医薬品メーカーや調剤薬局が痛手を被っている以上、医師にまで財政難の影響が及ぶのは時間の問題といえるでしょう。
また、現在医師会がかかりつけ医制度を推進しているため、地域の方々にかかりつけ医として選んでもらえるようなクリニックづくりを意識することも大切です。
ご開業を検討されるにあたり、立地や物件の選定、医療機器の導入等をメインに気にされることも多いと存じますが、
今後どのように医療業界の動きが変化していくのか、それに伴って自分はどのようにクリニックを開業・経営していきたいのか……
目指すクリニック像によってスタートの段階から準備が変わってまいりますので、ご面談を進めながら理想のクリニックを作り上げていきましょう!
まとめ
・医師としての専任事業なのか、医療事業としての経営なのか?
・この選択によりマーケットと経営規模が変わる
・マーケットを選ぶ際には、競合がいない土地を選ぶだけではなく、他のクリニックもある中で最も流れるクリニックにするか、という視点も大事
・開業後のリスクとしては、単独で開業するならば自分の健康がクリニックの永続化に繋がるが、
複数医師のクリニックを開業しようとするならば、常に一定の常勤医師を確保出来るような仕組みがないと永続性はなくなる
・少子高齢化が進み、国の財政が悪化すると、診療報酬による安定した収入が得られなくなる可能性がある。
更にかかりつけ医制度ができ、日本の医療提供体制が変化していく中で、人々にかかりつけ医に選んでもらえるようなクリニック像をイメージすることが大切
▼今回ご紹介した動画はこちら!
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