開業医インタビュー 穴吹整形外科クリニック 穴吹弘毅院長

日本における腰痛治療のスペシャリスト
最新の保存的治療から手術治療まで幅広い治療法を使い、患者さんのために奮闘する

※1489magazine vol.3―2011年4月発行号より転載

穴吹整形外科クリニック
〒410-1123 静岡県裾野市伊豆島田831-1 TEL:055-995-1010
http://anabuki-seikei.net

穴吹整形外科クリニック 院長 穴吹弘毅先生

日本人の不快症状で最も多い腰痛。医学が進歩した今日でも腰痛の約85%は原因不明の非特異型腰痛に分類されるという。(※厚生労働省調査)

そんな未知の領域に挑み続けるのが、「穴吹整形外科クリニック」院長の穴吹弘毅先生だ。
穴吹先生は長年、腰痛の解決法を見つけるべく、漢方治療・鍼治療・マッケンジーエクササイズ・カイロプラクティックと幅広く保存的治療の研究をされてきた。
更に、PLDD(経皮的椎間板ヘルニア摘出術)やPELD(経皮的内視鏡椎間板ヘルニア摘出術)等の先端技術を駆使した脊椎疾患手術まで手がけており、現在までの脊椎疾患に対する手術症例数は、約2150件にものぼる。


腰痛治療と向き合った地域医療での10 年間

穴吹整形外科クリニック

穴吹院長は、自治医科大学医学部を卒業後、大分県で10年間地域医療に従事、フジ虎ノ門整形外科病院、三島中央病院、西島病院を経て2009年6月に穴吹整形外科クリニック(以下、同クリニック)を開院された。
同クリニックでは、保存的治療から手術治療まで、総合的な治療を提供しているが、この治療方針は、10年間の地域医療に専念してきた期間の影響が大きいと穴吹院長は語る。
「地域医療に携わってきた10年間は、腰痛治療について考えるいい時間でした。特に、印象深かったのが、人口約2000人の大分県本匠村(現在の佐伯市本匠)で診療所所長を勤めた3年間です。村には医師が自分一人だけという状況の中、その村にも多くの腰・下肢痛を訴える患者さんがいました。患者さんとの距離が近く、人の心を敏感に感じることができる環境に身を置いて、腰痛治療とじっくり向き合い、その治療法を真剣に考えたのです。通り一遍の治療をしても治らないケースが多い中で、これまで学んできた西洋医学だけではなく、漢方処方やカイロプラクティックについても積極的に学び、治療の幅を広げようと思うようになりました。」

先生の高い志が功を奏し、あらゆる治療を施した結果、この村での3年間、腰・下肢痛で保存的治療にて入院が必要になり、市中病院に紹介した患者さんは一人としていなかったという。手術が必要な患者さんは、大分市の病院に紹介し、ご自身も手術に参加、退院後は村で治療を継続された、とのこと。

マッケンジーエクササイズとの出会い

2004年6月、10年間にわたる地域医療に別れを告げ、穴吹院長は、静岡県御殿場市のフジ虎ノ門整形外科病院・脊椎センター主任に着任された。この時期にマッケンジーエクササイズ(※)と出会ったことで保存的治療の幅は更に広がり、手術治療においてもペディクルスクリューを用いた最新の固定術の技術を習得し、年間約200件の手術をこなしたという。
マッケンジーエクササイズに関しては、「マッケンジー法による腰痛の治療と腰痛の分類の試み」「急性腰痛症に対するマッケンジー法を使用した治療指針とその有用性」「急性腰痛症患者の初診時モーションペインの方向とマッケンジーエクササイズの治療効果の検討」など学会での発表論文も多数で、日本カイロプラクティック徒手医学会で発表した「腰椎椎間板ヘルニアに対するマッケンジー法の効果」は年間最優秀論文賞に選ばれている。

※ ニュージーランドの理学療法士 ロビンA. マッケンジー氏 により考案された腰部の伸展をメインとするエクササイズで、従来までは腰痛にはむしろ禁忌とされていた腰を反る方向へ動かす体操だが、特に椎間板ヘルニアを含む椎間板損傷による腰痛の治療や姿勢不良や関節機能不全による慢性腰痛治療に効果を上げている。

理想の医療を提供するため、開業を決意

DRX-9000

アメリカNASAが開発した DRX-9000 ( 腰椎間板ヘルニアの牽引治療器)

こうしてご自身の治療の幅を広げたのち、2009年6月に穴吹整形外科クリニックを開業した。
同クリニックでも、穴吹院長独自の治療スタイルが際立つ。保存的治療はもちろんのこと、日本では7台しか稼働していない椎間板減圧システムによるヘルニア治療装置などの最新機械を導入、クリニック内に手術室も完備して最新の低侵襲な日帰り手術もこなしている。

穴吹先生は、ご自身の開業についてこう振り返る。
「自分が理想とする医療を提供したいと思うようになり、開業を決意しました。クリニックには地域のプライマリ・ケアを担うという役割がありますので、来院した患者さんを最初の診断から手術・手術後のアフターケアまで一貫してフォローすることができます。一般的には、最初に病状を診断する医師と、手術をする医師は別であることが多いのですが、私は、初診から手術まで一人ですることにこだわりを持っているので、手術室も設けて一貫サポートが可能な体制を作りました。」

今後の目標

現在、全国から穴吹院長を頼って多くの腰痛患者がクリニックを訪れている。開業は1年目にして大成功といって間違いないほどの盛況ぶりだが、穴吹院長の志は止まるところを知らない。

「今後も体力の続く限り、患者さんを救い続けたいと考えています。常に世界的なレベルで自分自身の技術を捉えて手技に磨きをかけていくと同時に、日本の脊椎医のレベルを保つべく、後輩の指導にも力を入れていきたいと思います。」

 

Doctor’s Profile

穴吹先生著作

穴吹先生著作

(掲載内容は2011年掲載時のものとなります)

ページトップへ