開業医インタビュー ありやまクリニック 有山茂和院長

若くして地元川越で開業、患者さんは途切れることなく来院

※1489magazine vol.10―2013年4月発行号より転載

ありやまクリニック
〒350-1163 埼玉県川越市四都野台15-6 TEL:049-249-4280
http://ariyama-clinic.com

 

2011年9月に埼玉県川越市にて開院した「ありやまクリニック」。この地は院長の有山茂和先生が生まれ育った思い出深い場所である。
36歳という若さで開業して1年半と少し。開業初日から多くの患者さんが来院し、以来患者さんが途切れたことがないという盛況ぶりだ。標榜している一般内科、消化器内科、小児科、皮膚科それぞれにまんべんなく患者さんが集まり、クリニックはいつも賑わいをみせている。

ありやまクリニック 有山 茂和院長

開業までの経緯

川越市内にある先生の実家は農家であるが、自らの意思で医師になる道を選択し弘前大学医学部に進学。卒業後は地元埼玉に戻り埼玉医科大学で7年間勤務された後、埼玉よりい病院在籍中に医歯薬ネットの医院開業セミナーに参加された。
ありやまクリニック「私ははじめから町医者志向だったのでいずれは開業するつもりでしたが、ある程度経験を積むため40歳までは勤務医でいようと考えていました。ただ、将来の開業に備えたいという思いがあり、また刺激を受けたいという気持ちも強かったため開業セミナーに参加しました。話を聞いているうちにすぐにでも開業したくなってきましたが、他社のセミナーでは多額の自己資金が必要と言われていたので開業はしばらく無理だと思っていました。そんななか医歯薬ネットさんのセミナーで『建て貸し※』のお話が出て、自己資金が少なくてもやる気さえあれば開業は可能ですと言われて開業を決意したのです」

※土地オーナーの費用でクリニックの建築及び内装工事をおこない、長期(15年から20年)で借り受ける契約を結ぶ開業形態のこと。

開業に備えて

クリニック前面道路

前面道路は川越駅まで直結。すぐ近くに大型スーパーも

「開業場所は以前から地元川越と決めていました。埼玉は医療過疎地域なので地元で地域医療に貢献したいという気持ちが強くありましたから。いくつか開業物件を紹介してもらいましたが、その場所で開業するイメージがわかなかったです。今のこの場所は完成したばかりの道路に面していて視認性も良く、自宅からもほど近い場所だったのですぐに気に入りました。また、斜め向かいにあるスーパー『ベルク』の隣に、私が卒業した『武蔵野小学校』があり、非常に運命的なものを感じましたね」
新しい道路からクリニックはよく目立ち、診察の待ち時間にスーパーで買い物をする患者さんも多い。「いい場所で開業しましたね」とよく言われるそうだ。

ありやまクリニック内視鏡室

「自分のクリニック」と感じられる戸建で開業したかった有山院長は、初期費用を抑えながら戸建開業できる建て貸し方式を選択。誰もが入りやすい明るいデザインでキッズスペースも充実した希望通りのクリニックが建築された。ロゴマークはペットのチワワをモデルにして奥様がデザイン、かわいらしいと子供に人気だ。ご自身のご専門でもある内視鏡にはこだわって、経口・経鼻上部内視鏡、下部内視鏡を取り揃えた。

「経鼻内視鏡はすごく評判が良いですね。開業後に胃カメラは274件施行しましたが、経口を選んだのは3人だけです。経鼻がいいということで紹介で来る患者さんもいます。大腸ファイバーも今まで77件施行しており、思った以上に活用しています」

開業初日から途切れることなく来患

開業前の内覧会2日間で600人以上の方が来院、開業初日に40人の患者さんが来院した「ありやまクリニック」。初日からそれほど多くの患者さんが来るとは思っておらず、待ち時間が長く帰ってしまった人もいたため、即座に動線を見直し、夜中に電子カルテをセット化するなど、翌日からのスムーズな診療に向け対応した。その後来患数は増え続け、2013年2月までの累計数は2万人に上り、診察券番号は5千を超えている。現在も待ち時間対策には悩まされているが、患者さんが少ないという悩みは持ったことがないという。

「当たり前のことですが、患者さんの話をきちんと聞き、患者さんの身になってわかりやすく説明をすることをいつも心がけています。例えば私は鼻炎や喘息を持っているので、花粉症の薬をお出しする時も『私もこれを飲んでいるんです。眠くならなくていいですよ』と、患者さんの立場でお話しします。一生懸命話を聞いて、お年寄りから子供まで誰でもわかる言葉で説明します。『こんなに丁寧に診てもらうのは初めてです』とおっしゃる方もいます。患者さん一人ひとりに時間をかけて丁寧に説明しているので、診察後の患者さんの満足度は高いのではないかと思っています」

ありやまクリニックキッズスペース

キッズスペース

「当然やるべきことをやるだけでなく、『他の人と同じことをしない』というのも私のポリシーです。
例えば予防接種の時、私は腕の裏側に打っています。通常注射を打つ腕の表側よりも、少し手間はかかりますが裏側に打つ方が痛くないので、打たれる側のことを考えたらその方がいいです。
他には赤ちゃんを注射に連れてきたお母さんの手荒れがひどければ、『よければ手荒れの薬を出しますよ』とお話したり、鼻水がひどいお母さんに花粉症の薬を処方したり、押しつけない程度にプラスαのお薬や検査をお勧めしています。
また、例えばインフルエンザの治療には吸入薬と点滴がありますが、そのまま『どちらにしますか?』というのではなく、患者さんが軽症なら吸入薬、ぐったりしていたら点滴をお勧めします。そうすると患者さんは『じゃあそちらでお願いします』となります。自分が患者だったら何を選択するかを考え、一歩進んだところから説明するとその熱意は必ず通じます。
そういうことの積み重ねが全てだと思っています。勤務医とは違って開業医は自分がやったことの結果がはっきり返ってきますからきつい面もありますが、その分やりがいは大きい。私は成功には『才能× 努力× 運』が必要だと思っていますが、才能と運は変えられないので後は努力するしかないと思って行動しています」

(掲載内容は2013年掲載時のものとなります)

 

Doctor’s Profile

弊社が開業支援をさせていただきました

開業を成功させるにあたっては、まずは適切なマーケットで開業物件を探索することが不可欠です。今回ご紹介させていただいた有山院長の物件のように、新しい道路が通るなどという情報から、将来性が高く集患が見込める立地で開業できれば非常に有利になります。また、資金調達面でも今回のように若いドクターの開業の場合と60 歳過ぎての開業では全く違うため、ドクターの年齢とスキルに合わせご希望の開業を実現するのに必要な資金を無理なく調達する必要があります。
弊社は開業地探しから開業後の経営相談・税務会計顧問業務まで一貫してサポート。プロのコンサルタントによる経営アドバイスにより開業後の経営も安心です。
開業をお考えの先生は、まずは弊社開業セミナーにて開業に関する知識を得てみてください。

 

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