開業医インタビュー いけみ耳鼻咽喉科クリニック 池宮城慶寛院長  池宮城芙由子副院長

自分達らしい、こだわりの詰まったクリニック

※1489magazine vol.25―2018年5月発行号より転載

いけみ耳鼻咽喉科クリニック
〒286-0018 千葉県成田市吾妻3丁目52番2    TEL:0476-29-3387
http://ikemi-clinic.com

 

「いけみ耳鼻咽喉科クリニック」院長の池宮城 慶寛先生(くろヤギさん:B)と副院長の池宮城 芙由子先生(しろヤギさん:W)は共に東邦大学医学部を卒業後、東邦大学医療センター佐倉病院耳鼻咽喉科に入局し、研鑽を積まれた。院長先生の地元に近い成田市にて2017年9月にこだわりの詰まった耳鼻咽喉科クリニックを開業した。

いけみ耳鼻咽喉科くろヤギ先生しろヤギ先生

開業に進まれたきっかけは?

W 医局の体制が変わったことから私は医局を辞めて、市中病院で働くようになりました。それまではずっと仕事もプライベートも一緒だったのでお互いの事がよくわかっていたのですが、別々に働くようになるとそれが少しずつ難しくなりました。年齢も40歳前だったので、クリニックを考えるなら今かな、と思ったのです。
B いずれにしてもいつかは開業して二人で一緒に診療したかったので、いい区切りだと思って私も医局に退職の話をし、開業することになりました。

医歯薬ネットの開業支援を受けられた理由は?

B m3の開業のページを見ていると、色々な開業支援の会社がありました。薬局系や建築系の会社だと偏りがありそうで、「医歯薬ネット」という名前が全部やってくれそうに感じてセミナーに申し込みました。
その後に講演する機会があって、同じ講演者として増野先生(牧の原なのはな耳鼻咽喉科院長)がいらっしゃっていました。増野先生は「実は大学を辞めて開業するんです。医歯薬ネットというコンサルに入ってもらっています」とおっしゃって、自分達が来週行くセミナーの会社だ!とびっくりしました。こんな近いところで同じ耳鼻咽喉科の増野先生が開業に向けて動いている、それも同じ医歯薬ネットで、とすごく縁を感じました。
W セミナーに二人で参加すると、開業実績の動画で高峰先生(桜耳鼻咽喉科めまいクリニック院長)が出演されていました。高峰先生は私が働いていた三郷中央総合病院の前の常勤の先生で、身近な耳鼻咽喉科の先生が二人も医歯薬ネットさんで開業したならいいかな、と思ったのです。
B それでその場で即決して医歯薬ネットさんと開業支援の契約をしました。

開業地は成田で考えていたのですか?

B 私の実家が富里という成田の隣の市で、医師になった時から「開業するなら実家に近い成田で」と思っていました。私はずっと佐倉病院で診療していたので、千葉県内の耳鼻咽喉科、特に佐倉市、成田市、八千代市あたりの耳鼻咽喉科は大体どこにあるのか頭に入っていて、人口の割に耳鼻咽喉科の先生が少ない成田が一番だと考えていました。

いけみ耳鼻咽喉科周辺環境

住宅と公園に囲まれ、手前には小学校もある立地

W 成田は空港の関係もあって20代、30代の働き盛りの世代が多くて、皆さん普通に3、4人くらいお子さんがいらっしゃるので子供の数も多いのです。
はじめは別の住宅地で開業することを考えていたのですが、そこが難しくなってここを紹介されました。住宅と公園があって、静かで森の中に囲まれている感じがしますし、バス通りに面していてバスの本数も多いのも気に入りました。
先に同じ成田ニュータウンの中で耳鼻咽喉科が開業されたのですが、私達は成田の3件目の耳鼻咽喉科として開業することができました。

雰囲気のいいクリニックですね
いけみ耳鼻咽喉科待合室

待合室はカフェのようなスペース

W 私はPerfumeさんが好きなのですが、Perfumeさんのイベントが開催されていたカフェの雰囲気がすごくよくて、ウッディで、壁面にレコードを飾っていて、リラックスしてずっといられるような環境でした。そんな感じのクリニックにしたいと設計の方に伝えたのですが、こんなに素敵にしてくださるとは思っていなかったです。

いけみ耳鼻咽喉科キッズコーナー

子供たちに大人気のキッズコーナー

B 「成田で一番のおしゃれスポットだ」とおっしゃってくださった患者さんもいます。
W お子さんにもたくさん来て欲しかったので、キッズコーナーを充実させました。今はこの場所はお子さんに大人気で、悪いところがないのに「この子がここに来たいというから連れてきました」というお母さんもいらっしゃる位です。
B 普通、子供は病院なんて行きたくないでしょうが、ここなら「来たい」といってわざわざ来てくれるのは嬉しいですね。

キャラクターのヤギはどのようにして生まれたのですか?

B 「池宮城(いけみやぎ)」って読み難いらしくて、学生の時「いけみ」と呼ばれていました。それでクリニック名も「いけみ耳鼻咽喉科」にしようと。ただ、それだと「やぎ」だけ残るので、遊び心からヤギをクリニックのキャラクターにすることにしたのです。

いけみ耳鼻咽喉科診察室

1 はしろヤギさん、2はくろヤギさんの診察室

W デザイナーさんがこの白と黒のヤギをストーリーも含めて生み出してくれました。私がしろヤギさんなのですが、診察室もそれぞれ「しろヤギさん」「くろヤギさん」のマークを付けて、スタッフも「しろヤギさんの方にどうぞ」という風に患者さんを呼んでいます。お子さんも私達のことを「しろヤギさん」「くろヤギさん」と言ってくれたりもするんですよ。デザイナーさんが想像以上の提案をしてくれたので、それに乗っかってすっかりしろヤギさんとくろヤギさんになっていますね。
B ですから私達は院長と副院長ではなくて、くろヤギさんとしろヤギさんなんです、肩書きが。

どのような患者さんがいらっしゃいますか?

B お母さんとお子さん3人とか、ご家族3、4人が多いですね。
W 私は子供が好きなので、お子さんとたくさん触れ合えるのは嬉しいです。「この子は耳鼻科がダメだったのに、ここに来てから耳鼻科が大好きになりました」といってもらえることもあります。
私達は基本的にめまいを中心に診療してきたので、この近くの市中病院でずっとアルバイトをしていた時も、周辺のクリニックから送られてきためまいの患者さんを診ていました。今はめまいの患者さんがいらっしゃればこちらにも紹介してくれます。めまいの方は訴えがどうしても多いのですが、ここは二人でやっているので時間を掛けてお話を聞くことができるのです。
B ずっとお話を聞いていると診療が止まってしまいますが、ここは一人が時間をかけていて止まっても、もう一人が進められるのがメリットですよね。

はじめから患者さんは多かったのですか?

B 開業した9月は思ったよりも患者さんの数が少ないと感じたのですが、毎月確実に数が伸びてきて、この2月・3月には急増しました。最近は成田市以外の周辺の地域からも患者さんが来てくれるようになってきたので、少しずつ周知されてきたなと感じます。その方たちが花粉症以外でもまた足を運んで欲しいと願っています。
W 一度来ていただいた患者さんには私達なりのおもてなしをして、「何かあったらまた来てくださいね」と丁寧に接してお帰しするようにしています。ここは看板なども一切やっていなくて、口コミを待つ感じですね。

どのようなスタイルで診療されていますか?
いけみ耳鼻咽喉科吹き抜け

2階の窓から見た待合室

B 私はずっと、「優しく、穏やかで、誠実な診療」をモットーにしてやってきました。自分が患者さんだったらどんな風に話して欲しいか、どういう風にして欲しいか、どう説明して欲しいか、と考えながら診療しています。そうしていれば患者さんに理解してもらえますし、こちらの「何とかしたい」という気持ちも伝わるだろうと思っています。
W 私は「みんなと仲良くなりたい」という気持ちが常にあるので、患者さんとも他の人との付き合いと同じように、診察とは関係ない話も入れつつ楽しく過ごしてもらって、笑顔で帰っていただこうと思っています。プライベートな話にも興味を持ってくれると自分だったら嬉しいので、伺ったお話はカルテに残しておいて、次の診療の時に話題に出すようにしています。
昔のPerfumeさんのように「常に前向きで一生懸命なアイドルの握手会」の気持ちで、誠心誠意尽くしてこちらのファンになって欲しいという心持ちで患者さんと接しています。

開業してよかったことは?

W こんなに患者さんと触れ合えることが何よりもよかったです。大学を辞めてから市中病院では話すことに限界があって、話せないことのストレスが多かったのですが、ここでは診察含めてずっと話していられるので幸せです。
B 他の人とのしがらみとか、やりたくなくてもやらなければいけないことというのがなくなって、自分のペースで仕事ができるようになりました。今は二人で方針を決めて、自分達が思うように仕事をしているので、それが開業して一番良かった点ですね。
W 開業前に考えていたよりも自分の時間はなくて、診療外の時間もクリニックで仕事をしています。でもその仕事は全部自分達のことで、費やした時間は自分達に返ってくるので苦ではないですね。
B 開業してみると休診するのは難しくて、思ったよりも時間の自由はきかないんだなと感じています。患者さんは毎日来てくださっているので、責任もありますから。
W 診療を端折ることなく、必要なこと、患者さんがやって欲しいことをできているのは二人でやっている利点ですね。
私達は元々同じように育てられてきてずっと一緒にやってきたので、表現が違っていてもやっている内容は同じですし、お互いが何をやっているのか何となく分かるので、やりやすいです。

開業を振り返ってどのように感じていますか?
いけみ耳鼻咽喉科

クリニック外観

W 開業は人生の一大イベントです。私は今回の開業で関わった人とは「人間と人間との付き合い」として接してきましたし、医歯薬ネットの担当者さんも同じチームの同志だと私達は思っています。開業準備を進めている時は、何もわからなくて緊張感や不安がありましたが、医歯薬ネットさんは何でもお任せできて、色々なことをやりやすくしてくれました。設計や施工の業者さんもすべて紹介していただいたのですが、「このチームで最初からもう一回やりたい!」と思えるくらい皆さん素敵な人たちで、いい出会いを作ってくださって感謝しています。
B 医歯薬ネットさんは開業前と開業後のトータルコーディネートをしてくれますからね。
W 開業後の会計顧問もお願いするので、「開業したらあとはおしまい」ではなくて繋がりのある方が今も来てくれて、ずっと関係が続いていくイメージが持てるのはいいですね。
B 開業するなら医歯薬ネットさんはお勧めです、ということで。
W 私は小さい頃に近所の小児科の先生と接して、理想の姿を思い描いたのが医師を志したきっかけでした。理想の診療スタイルにより近づけられてこそ医者をやっている意味があると思いますが、大学病院など環境によっては制約を受けてやりたいようにはできません。開業すれば責任は増えますが、医者としての本来の姿に近づけると思います。
クリニックは最初に門を叩く、ちょっとした相談で行くところなので、このまま地域にどんどん溶け込んでいって、「あそこに行けば話を聞いてくれる」というような存在になりたいです。
B 今後もこのまま仲良く楽しく続けていきたいですね。二人でやることが楽しいので、分院などは現実的でないですし。
W まだまだ手探りの中進んでいるところですが、初心を忘れることなく信じた道を真っ直ぐに進んで、患者さんが世代を超えて足を運んでくださるクリニックにしていきたいです。
患者さんを笑顔にしようといつも心がけていますが、こちらが笑顔でなければ患者さんを笑顔にできないので、私達らしく、しろヤギさんとくろヤギさんらしく、これからも楽しく過ごしていきたいです。
(掲載内容は2018年掲載時のものとなります)

Doctor’s Profile

池宮城 慶寛先生

池宮城 芙由子先生

【所属学会・資格(共通)】日本耳鼻咽喉科学会認定専門医、日本めまい平衡医学会めまい相談医

弊社が開業支援をさせていただきました

医歯薬ネットではクリニック開業知識を身に付けた担当者が、開業医師の希望を聞きながら最良の形での開業を目指します。今回の池宮城先生のように強い想いが込められている開業においても、最適な業者をご紹介し、連携しながら開業まで確実に導きます。開業後も会計顧問業務でサポートを続けていくため安心です。開業をお考えの先生は同封のご案内をご確認の上、まずは弊社セミナーにご参加ください。

 

セミナーお申し込みはこちらへ

セミナーへの
お申し込みは
こちら!
ページトップへ