開業医インタビュー ベニバナファミリークリニック 荻野 直己院長

「どんな患者も断らない」というポリシーに基づきクリニックを開業

※1489magazine vol.33―2021年1月発行号より転載

ベニバナファミリークリニック
〒363-0025 埼玉県桶川市大字下日出谷954-5  TEL:048-787-0002    https://benibana-family-clinic.com

 

埼玉県桶川市に2019年8月に開業した「ベニバナファミリークリニック」。
「どんな患者さんも断らないクリニック」を目指していた院長の荻野直己先生は、自身の専門の外科に加え、内科、消化器内科、小児科、皮膚科を標榜し、子どもから高齢者まで年齢層も幅広い患者さんに対応している。
CTや上部下部の内視鏡を導入し、土曜は1日、第1日曜を除く日曜午前も診療するなど、患者さんの多様なニーズに対応できる診療体制が整ったクリニックだ。
開業後、順調に伸びていた患者数は2020年の新型コロナウイルスによる緊急事態宣言中に減ったものの、解除後は再び上昇し、開業後一年が経過した頃には開業前に想定していた最大数よりも多い患者さんが来院するクリニックに成長した。

荻野直己院長

開業に備えて

父が開業医だったこともあり、医学部を志した当初から開業も視野に入れていた荻野先生。
埼玉医科大学を卒業後、同大学病院の消化器一般外科に入局した。

「大学5年生の時に病院実習で消化器一般外科を回った時に、当時教授だった小山勇先生(現 国際医療センター名誉病院長)のどんな患者さんでも受け入れるという姿勢を目の当たりにしました。
将来自分が開業する時に、どんな患者さんも断らない、地域に根差したかかりつけ医になりたいと思っていたので、ここでならそれが学べると思い、入局を決めたのです。
野戦病院のような医局で入局後は家にもほとんど帰れないという過酷な日々でしたが、自分が目指す開業を果たすには一番よい環境だったと思います」

6年目にチーフレジデントとなり外科医として基本的な経験を終えた荻野先生。
数年後の開業を見据え、まずは大学病院の外科医としては経験できなかった小児科などの診療を学ぼうと、医局の先輩が経営するクリニックや丸山記念総合病院での勤務を始め、開業に備えて経験を積んだ。

「そろそろ本気で開業準備をしようと思うようになって、知り合いに紹介されたコンサルさんと会って話をしました。その時に川越辺りで開業したいと伝えたのですが、『いい物件はないですね』という返答でした」
ベニバナファミリークリニックそのため医局の先輩二人が開業した医歯薬ネットのセミナーに申し込んでみた。

「セミナーの内容も面白かったですし、セミナー後の面談で会計事務所の佐藤所長(現医歯薬ネット社長)とお話しした時に、開業後も会計事務所さんが会計顧問として責任もって関わると聞いて、信頼できるなと思いました。
こちらは開業のことは何もわからないので、開業する時にはコンサルさんを信頼してかなりの部分をお任せすることになります。セミナー前はもっと色々なコンサルさんに話を聞いてからお願いするところを決めようと思っていたのですが、ここなら信頼に応えてくれるのではと思って、医歯薬ネットさんと契約することに決めました」

開業準備を進める

金沢で開業していた父のクリニックは継がず、自身が長年勤務し、人口当たりの医師数が少ないこの埼玉県で開業し、地域医療に貢献したいと考えた荻野先生。まずは川越周辺で医歯薬ネットの担当者による物件探索が始まった。

クリニック前面道路

前面道路沿いのすぐ近くにはベニバナウォークがあり、この道路は北本市まで続いている

「川越は医療機関がある程度足りていて、競合がない場所はあまりなかったので、エリアを広げて探してもらうことになりました。不動産屋さんにクリニック開業用物件のことを聞いても既に持っている物件を紹介されるだけだと思いますが、医歯薬ネットさんは候補エリアを回って個別にリサーチし、適した空き地があれば地主さんを探して直接交渉した上で紹介してくれます。
私が開業したこの桶川の物件は、当初は地主さんと条件が合わなかったようですが、担当の方が話をつけていい条件にして紹介してくれました」
「当時はこの物件の周りは田んぼや空き地ばかりでしたが、区画整理中でクリニックの前には新しい道路ができており、近くにベニバナウォークという商業施設もありました。新しい住宅地がどんどん作られていてこれから成長する場所だなと思いましたし、周辺の医療機関も少なかったので、こちらで開業することに決めました」

ベニバナファミリークリニックCT

16列マルチスライスCT

「来院した患者さんを断わることなく、自分で診察する」という開業イメージを実現するために、検査機器も一通り揃えた。

「外科医時代にまずはCT検査することが多かったので、開業する時はCTを入れようと思っていました。
とても高額な機器ですし維持費もかかりますが、担当の税理士事務所さんが綿密に事業収支計画を作ってくれて、どうにかなると判断できたので、CTも内視鏡も入れました。

この周辺にCT検査や大腸まで内視鏡検査をしている先生はほとんどいないので、検査の患者さんを紹介してくれたりと、周りの先生方ともいい関係を築けています」

開業後にコロナが拡大

こうして2019年8月に開業したベニバナファミリークリニック。
内覧会には2日間で800名以上の方が来院し、周辺住民の期待を感じることができた。
勤務経験など地縁のない土地での開業にもかかわらず、開業初日から思っていた以上の患者さんが来院してくれた。

「開業前には開業してすぐには患者さんがあまり多くなくても、少しずつ数が増えていってくれればと思っていましたが、実際は最初からかなりの数の患者さんが来てくださいました。
また、内科と小児科の患者さんがメインになるかなと思っていたのですが、開業当初は皮膚科の患者さんが多かったのも予想外でした」

冬にかけ患者数は順調に伸び続けていったが、2020年4月にコロナ感染拡大による緊急事態宣言が発令された。

「緊急事態宣言が出て、とくに小児科の患者さんがほとんど来なくなり、患者さんの数はかなり減りました。
緊急事態宣言が明けてから少しずつ患者さんが戻ってきて、開業して1年過ぎた9月、10月位になると患者さんの数はぐっと増えました。皮膚科は相変わらず多いですし、内科や小児科なども増え、科目や年齢にかかわらず全体的に増えていった感じです」

PCR検査・抗原検査キット

PCR検査に加え抗原検査も行っている

2020年5月からクリニックではPCR検査も行っている。

「『患者さんを断わらない』ということが私の開業の原点ですから、PCR検査もやるのが当然で、すぐに保健所に志願しました。
ドライブスルー方式で、コロナの検査を希望される場合は事前に電話してもらい、専用の場所に車を停めてもらって私がそちらに出向いて検体採取し、お会計もそこで済ませています。
検査の時は院内に入ってもらったり、他の診療をすることは一切ありません。検査結果が陰性であれば次回からは院内で普通に診察します。
検査しなければ、陽性かどうかもわからない患者さんに院内に入っていただくことになります。保健所から紹介される濃厚接触者の方は多くが無症状ですが陽性者は一定数出るため、検査する方が安心だと思っています。
患者さんを断わらないクリニックとして、コロナが広まったからといって熱の患者さんを断わることはせず、きちんと検査して診察しています」

診療上の工夫

開業してから2日に1回のブログ更新を継続している荻野先生。文字数も多く、診療に関することだけでなく、これまでのこと、現在の生活、食事のことなど内容は多岐にわたる内容で記載している。

「ブログを更新すればクリニックのHPを見ていただけるかなと思って始めました。ブログを書くのにかなり時間をとられていますが、患者さんから『いつも読んでいます』と声をかけられることもありますし、頑張って続けています」

キッズスペース

中に入り込む1階部分と上部ロフト部分がある遊び心あるキッズスペース

クリニックの定休日は埼玉医科大学病院で非常勤勤務している木曜日のみで、土曜はフルタイム、第1日曜を除いた日曜は午前診療している。

「平日に比べて日曜日は新患と遠方からの患者さんがかなり多いです。日曜日に外科や皮膚科をやっているところはあまりないので、例えば怪我などですぐ処置してほしい患者さんがインターネットで検索し、熊谷市、行田市、鴻巣市、久喜市など1つ2つ向こうの市などからも来院されています。
クリニックの前の道路は北本市に繋がっていますし、駐車場は31台分あるので車で来るのに便利です。
私が丸一日休める日は第1日曜日と祝日くらいですが、土日しか来院できない患者さんのために診療しています」

患者さんの数は増えたが、予約システムを導入しているため、院内で長時間待たせることはあまりないという。
「ネットで自分の順番を確認して来院される患者さんが多いので、こちらではそんなに長くお待たせはしていないと思います。高齢の患者さんなどネットで予約せず直接来院する患者さんも多いので、予約システムの中で空き枠を作って対応しています」

地域に根差したクリニックに成長

CTや内視鏡検査により患者さんの疾患が判明することも多く、開業したやりがいを感じるという。
「CTや上部下部の内視鏡があるクリニックはこの周辺にほとんどないので、恐らくここに来なければ当分見つからなかった疾患を見つけることも度々あります。そのような疾患が見つかれば、上尾中央総合病院さんや北里大学メディカルセンターさんなどに紹介していますが、紹介した患者さんは速やかに診ていただけるので非常に助かっていますし、恵まれた環境にあるなと感じています」

内視鏡室

内視鏡室

開業して一年半が経過し、クリニックは多くの患者さんが来院するまでに成長している。
「開業して、最初からこんなに患者さんに来ていただけるとは思っていませんでした。医歯薬ネットの担当の方が徹底的に開業地を探してくれて、患者さんに来てもらえる場所で開業できたからだと思います。ですから開業コンサルなんてどこに頼んでも同じということはないですし、コンサル選びはとても大事だと思います。
私はここで開業できて本当によかったです」
(掲載内容は掲載時のものとなります)

Doctor’s Profile

【所属学会・資格など】:日本外科学会(専門医)、日本消化器内視鏡学会(専門医)、難病指定医

弊社が開業支援をさせていただきました

クリニック開業支援の専門企業として、本格的なコンサルティングを行っている医歯薬ネット。クリニック開業の成功の鍵を握る開業場所の探索に最も力を入れ、クライアントドクターごとに最適な物件を一から開発しています。安全に開業までサポートした後も、経営相談・会計顧問業務で関わるため安心です。
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