2024年2月6日(火)、品川プリンスホテルにて「1489NET FUNDINGトライアルミーティング及び21周年記念式典」を
開催いたしました。
21周年記念式典では、日頃より大変お世話になっている当社のパートナーズ会計事務所や建築会社の方々に
お越しいただきました。
ご多忙の中ご臨席いただきました皆さま、ならびにお祝い・ご祝電をお贈りくださった皆さま、
誠にありがとうございました。
昨年は新型コロナウイルス感染症の影響で20周年記念式典の開催を延期させていただいておりましたが、
今回このように温かく、そして1489NETグループとしての結束がより深まった式典を開催できましたことは、
皆さまのおかげであると弊社社員一同、大変感謝しております。
株式会社医歯薬ネットは今後のさらなる発展を目指し、社員一丸となり邁進していく所存でございます。
そして午後は、金融機関様をお招きして1489NET FUNDINGトライアルミーティングを開催いたしました。
昨今の日本財政において医療費の増大抑制は喫緊の課題であり、国の病院数・病床数削減政策や
働き方改革・医療DXの推進により、200床以下の中小病院は経営が悪化し統廃合を余儀なくされる見通しです。
また、今後『かかりつけ医制度』が推進される中で、24時間診療かつ在宅・介護対応可能な
複数医師体制のクリニック(大型クリニック)を優遇すべく、医療提供体制の変革が行われます。
“複数医師体制での大型クリニック実現”に向けては3~5億規模の資金が必要となりますが、
現行の開業医師個人を対象とした融資体制においては融資のハードルが高く、
建物を医師に代わり建てて貸して頂ける地主様や投資家様のお力添えも大変重要なものとなります。
FUNDINGトライアルミーティングではそうした現況を踏まえ、今後医歯薬ネットが金融機関様と
どのようなスキームを確立し、大型クリニックの開業に対応していくのかということをご説明させていただきました。
今回は特別ゲストとして、
医療ジャーナリストの千田敏之様(日経メディカル元編集長・日経ヘルスケア元編集長)にご登壇頂きました。
人口構造が変わると医療マーケットはどう変化するかという基本的な知識を押さえた上で、
今後の医療制度で知っておくべきワードは何か、どのような目的をもつ制度なのかということをご講演頂きました。
今後のクリニック開業で重要となる「今後予測される医療提供体制の変化」を詳しくお話し頂いたことで、
なぜ将来的に大型クリニックが求められるようになるのかという事を、金融機関の皆様にご理解いただく時間となりました。
弊社代表取締役会長 森田健一による「新時代に適合したクリニック作り」と題した講演では、
まずはじめに厚生労働省や財務省などの政府側が、今後医療提供体制をどのような形に変えていこうとしているのかを、
令和国民会議(令和臨調)の提言も交えながらお話しさせていただきました。
後半は、千田様が講演してくださった内容とは異なる側面から大型クリニックが重要になる理由を話し、
大型クリニックを作るうえで金融機関様にご協力して頂きたいことについても具体的にお伝えさせて頂きました。
医歯薬ネットの取締役社長であり税理士の佐藤典哉より、収益性の高いクリニックとはどういったものなのかご説明し、
医歯薬ネットが事業計画を作成する時に重視している点や、弊社独自の事業計画作成アプリの特徴をお伝えしました。
そしてこれから来たるクリニックが大型化する「新時代」において、クリニックの収益性はどうなるのかということを、
税理士だからこその視点で講演させて頂きました。
当社とフランチャイズ契約を結んでいるパートナーズ会計事務所の
税理士法人ユーマス会計 代表社員 上田光隆様にご登壇いただきました。
税理士法人ユーマス会計は堺市で初となる税理士法人であり、間もなく創業60年を迎える歴史ある会計事務所です。
上田様には、会計顧問として携わっているクリニックのお話を中心に講演をして頂きました。
開業の”リアル”を具体的な数字をあげてお話しいただいた為(医療法人化でどれほど損益差額に変化が起きるのか等)、
金融機関の皆様は非常にご興味を持ちながら聞いていらっしゃいました。
同じくパートナーズ会計事務所である、株式会社大山会計 執行役員 田村久代様にご登壇いただきました。
株式会社大山会計は間もなく創業45年を迎える会計事務所であり、
現在は260件もの医療機関の顧問先を抱えている医療業界の中でも大手の会計事務所です。
田村様には10年ほど前と比較して、開業費がどれほど高騰しているのかという話題について講演をして頂きました。
「自己資金は少ないけど2~3億円規模のクリニックで開業したい」と希望された医師の実例をもとに、
大山会計様が医師に対してどのようなアドバイスをして自己資金を準備し、融資交渉に臨んだのかお話し頂きました。
医歯薬ネットで活用している2種類の事業収支アプリについてご説明させて頂きました。。
①クリニック向け 事業収支計画作成アプリ
②地主様向け 建て貸し事業収支計画作成アプリ
クリニック向けの事業収支計画書は、主に金融機関との融資交渉の際に活用したり、医師に対しては
この場所で開業するとこの程度の収益が見込めるという開業地選定の判断材料となる、非常に重要なデータとなります。
従来のアプリからアップデートを重ね、現在は大型クリニックの事業収支作成にも対応する機能を備えております。
◎複数医師体制でのクリニック開業に対応する為、標榜科目の設定を最大5科目⇒8科目へ変更
◎大型化に伴い増員する、雇用スタッフ数についての改良
職種・雇用時期・給料の違いで最大5パターン⇒最大10パターン+医師雇用にも対応
非常勤から常勤への切り替えにも対応しており、より正確な人件費の推移を算出することが可能です。
◎大型クリニックの開業にはより多くの開業資金が必要になる為、借入先の増加
借入先の金融機関数:最大5行⇒8行 など
そして地主様向けの事業収支計画書は、
地主様が所有されている土地をクリニックの開業地として有効活用して頂く為のご提案の際に活用いたします。
建て貸しを行った際の手残り資金の推移等が、とても分かりやすく表示される仕様となっております。
今後もより正確で、出来る限り実態に即した事業収支を出せるように機能のアップデートを図ってまいります。
最後に、ご参加いただいた金融機関様よりご意見、ご感想、疑問点などを伺うディスカッションのお時間を設けました。
「今後の医療業界の動向が良く分かった」
「開業費が通常より跳ね上がる大型クリニックであっても、ロジックに沿って開業すればきちんと収益があがると分かった」
「今回聞いたお話を踏まえて、他の金融機関様はどう考えられたか、是非意見を聞いてみたいと思いました」
他にも数多くのご感想や鋭い考察を伺うことができ、大変有意義な時間となりました。
2時間30分、じっくりと今後の医療提供体制やクリニックの在り方について考えた後は、
会場を移して懇親会を開催いたしました。
医歯薬ネットの社員やパートナーズ会計事務所、そして金融機関の皆様が美味しい料理に舌鼓を打ち、
朗らかな雰囲気の懇親会となりました。
懇親会では今回のトライアルミーティングで話された議題について、
医歯薬ネット・会計事務所・金融機関とそれぞれの視点から意見を交わすことで、
更に深く今後のクリニック開業について考える機会となりました。
ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。