2024年2月22日
医師の方々からの「よくあるご質問」にお答えします
みなさんこんにちは!
弊社では週2回開催しているオンラインセミナーや、無料の情報交換面談(個別相談)を開催する機会も多いのですが、
そのような中で「よくある質問」というものもございます。
きっとこれをご覧になっている先生方の中にも、同じお悩みを持っている方がいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで今回は、そんな「よくある質問」に答えていきたいと思います!
60歳台の医師の方々からいただくことが多い質問は、定年後の医師としての働き方です。
以前までは特別養護老人ホームや介護老人保健施設、有料老人ホームなどの施設長などに再就職先することも考えられましたが、
近年は就職先が減少傾向にあり、定年後の人生設計を迷われる方もいらっしゃいます。
また、やはり70歳を過ぎても生涯医師として働きたいと考え、医師としての人生を全うする手段として「開業」をお考えになる方もいます。
加えて、プライドを維持しながら働く方法についてのご質問も増えています。
例えば、定年退職後の再就職先の候補として、大型クリニック(大きな施設を構え、複数の医師が勤務するクリニック)に勤めるという選択肢があります。
しかし、それが後輩の開いたクリニックであった場合、そこに勤めることができるのでしょうか。
もしかしたら、居心地が良くないと感じることもあるかもしれません。
このようなケースがあることを考えると、自らが院長や理事長として働く方が、ライフプランとして充実したものになることもあるのです。
定年後のライフプランは、実に多種多様です。
充実した毎日を送るためにも、ご自身が納得できる選択されると良いでしょう。
まずは、開業場所についてのお悩みです。
現在お住まいの地域での開業を希望される先生は非常に多く、特にマイホームを購入されている先生はこのお考えが強いです。
マイホームを購入された多くの先生が考える通り、
なるべく家から通える範囲で、患者さんがたくさんいる場所での開業が最善であると弊社も考えております。
一方で、これからマイホームのご購入を検討される先生は、診療圏が良い場所にクリニックをつくり、その近くにマイホームを建てようとお考えになるかもしれません。
しかし、クリニックの診療圏の良さのみを基準にクリニックやマイホームの場所を決めてしまうのは、あまりお勧めできません。
クリニックを経営するのに適した土地が、必ずしも家族で時間を過ごす場所として適しているとは限らないからです。
弊社の開業サポートでは、ドクターやご家族の意見をお聞きしながら、それぞれの先生に最適な開業地をご提案いたします。
親御さんが開業されている場合、そのクリニックを継承するのかどうかというご質問もあります。
状況によって最適解は変わります。
例えば、親御さんのクリニックが郊外にある場合、人口減少のあおりを受けて患者数も減少する可能性があります。
人口減少の予測は外れる可能性が低く、そのような土地でクリニックを継承する際はリスクを負う覚悟が必要です。
視点を変えたお話をすると、クリニックの老朽化という問題もあります。
どのような建物でも老朽化は必ず訪れます。大掛かりな改修を行うには、ある程度の資金が必要となります。
ですが、支出を抑えようとして改修を行わずに不具合が起き、果ては他の土地でクリニックを建て直したという事例もあります。
加えて継承にあたって転居が必要な場合は、子供の教育環境が今とは変わってしまう、ご家族からの反対を受ける等の懸念もあります。
継承は、様々な要因を考慮した上で決断することが重要です。
全ての医師の先生に共通しているのが、クリニックの物件をどのような基準で決定するかという疑問です。
物件決定をする際に主に考える条件として
が挙げられます。
上記3つのうち、どの項目を優先するかによって物件の選び方も変わります。
まずは、マーケットの動向を優先する場合についてお話しします。
ひと昔前までは、医療モールでの開業は、モール内のクリニックとの相互作用で患者さんの増加につながるというのがセオリーでした。
しかし現在は、医療モールは集患力は高い一方で、医療モール内のクリニック同士で患者さんの奪い合いが起きてしまうというのが通説になりつつあります。
現在の医療業界の動向を取り入れるとすれば、戸建て物件での開業がお勧めです。収益を考えると一番理想的な選択だからです。
弊社は、様々なケースに応じて開業後の経営状況を検証するシステムを導入しております。
ご相談いただければ、候補として挙がってきた物件をその都度検証し、最適な開業物件をご提案いたします。
次に、開業後に目指している目標を優先する場合についてご説明します。
例えば、「流行するクリニックを作りたい」という目標であれば、たくさんの人を受け入れるための設備を作れる戸建て物件を選択するのが適しています。
他方、「医師として働きながら不自由のない生活を送る」という目標であれば、今のトレンドでは無くともきちんと患者さんの来る医療モールで開業するというのも選択肢の一つです。
最後に物件にかかる費用を優先する場合をお話しします。
開業する物件が大きくなればなるほど、必要な資金も増えていきます。
仮に、なるべく低予算で開業をしたいと考えているのであれば、ドラッグストア内のテナント物件を選ぶと良い場合があります。賃料の一部をドラッグストアが負担をしてくれるケースがあるからです。
いずれの条件を優先するにせよ、一番大切なことは「患者さんが来る場所にクリニックをつくること」です。
患者さんが一人減ると、年間で130万円程度、それが20年続くと合計2,600万円程度の損失につながります。
よって、「一人でも多くの患者さんが来る場所かどうか」を念頭に置きながら、ご自身が優先したいと思う条件に合う物件を探すことが重要です。
また、開業資金についてのご質問もございます。
中でも「現預金が少ない」というご相談をいただくことが多いです。
マイホームを購入したばかり、先生ご自身のご年齢等、預金が少ない理由によって借りられる資金額は変わりますが、ギャンブルで浪費をしてしまった等の理由でない限り、融資を妨げるような事態にはなりません。
弊社は全国の会計事務所と連携し、資金面が不安だと嘆かれている先生方のご開業を成功させた実績が数多くございます。資金回りでご不安がある先生でも、安心してご開業いただけるようなサポートを行っております。
ここまで、医師の方々からよくある開業についての質問にお答えしてきました。
クリニック開業についてより詳しく知りたい、情報収集がしたい、具体的な相談がしたい、ひとまず話だけでも聞いてみたいという方は、弊社のオンラインセミナーをぜひご視聴ください。
受講料はいただいておりませんのでお気軽にご参加ください。
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こちらの動画では、今回記事に入りきらなかった「外科医にクリニック開業マーケットは存在するのか」「家とクリニック、どちらを先につくるのか」等、気になる質問について詳しく解説しておりますので併せてご覧ください。
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