2023年3月17日
複数医師で共同経営クリニックを始める場合の注意点とは
みなさんこんにちは!医歯薬ネットです。
「これからの開業は複数医師の大型クリニックが有利になります!」と謳っている弊社ですが、
実際に複数医師でのご開業についてご相談される先生は増えていらっしゃいます。
弊社公式YouTubeにて好評の動画でも大型クリニックについてご紹介しているほか
1489magazineもみなさまのお手元に届き始め、セミナーのお申込みも増えているということで
今回は改めて複数医師での共同経営クリニックについてお話ししてまいります🍀
国の医療費の全体における4割が税金ですが、その中の5割が病院に使われています。
税収入の大部分を担っている生産労働人口は将来的に現在の三分の一は減少すると言われており、
医療に投入する税金が大幅に減少することで
病院、病床の規模を縮小せざるを得ないということでもあり、
その結果病院に籍を置けなくなる医師が開業せざるを得なくなることになります。
かかりつけ医制度が発足すると、患者さんは大病院志向が強いため
内科を中心とした標榜科目の多い大型のクリニックが
今後かかりつけ医として選ばれやすくなると予測しております。
大型クリニックのメリットとして、MRIやCTをはじめとする大型の医療機器導入を前提とするため
病院レベルの診療体制を敷くことが出来る点が挙げられます。
また複数の医師・科目で設備や人員を共有することにより運用の効率化を図ることができ、
例えば脳神経外科と整形外科を標榜する場合、
リハビリ室等の施設やMRI等の医療機器、技師の兼用が可能です。
例えば3人の先生でひとつのクリニックをご開業される場合、
・3人が完全にフラットな関係なのか?1人の先生がイニシアチブを握るのか?
・売上を分配するのか?給与にするのか?
・融資はどう受けるのか?
・それぞれクリニックへの出資はどうするか?
等、ご開業にあたって明確にしておく必要がある部分です。
まずクリニックの売上をレセコンに入力する際、担当医師を選んで入力します。
その上で3人の医師の売上の割合を算出します。
(例)
A医師売上:40%
B医師売上:50%
C医師売上:10%
経費について大きくふたつに分けることが出来ます。
共有して各自が使うもの:①看護師・医療事務 ②診察室等の施設
医師(科目)により使用頻度が異なるもの:①PT・技師など ②検査機器(MRI・CTほか)
このふたつについて、以下の計算を行います。
経費の計算
共有して各自が使うもの:看護師・医療事務の給与+家賃÷医師人数=各医師の負担経費
医師(科目)により使用頻度が異なるもの:PT・技師などの給与+検査機器(MRI・CTほか)÷使用頻度=各医師の負担経費
上記の計算により出た経費を医師ごとに集計し、
クリニック経費合計から担当医師ごとの経費負担率を算出します。
(例)
A医師経費・・・35%
B医師経費・・・55%
C医師経費・・・10%
先程例に挙げた医師ごとの売上から経費を引いた数字がクリニック貢献度として算出され、
給与体系や売上の分配の仕方をクリニックごとに総会や理事会で決めることとなります。
大型クリニックのご開業は初期投資が大きくなりますので、
おひとりのみでは融資が満額通るかは定かではありません。
そのため3人で融資を受けることを検討する際、
A医師が院長候補として融資を受け、B、C医師が連帯保証人となるケースもありますし
3人の医師がそれぞれ融資を受けるケースもございます。
またクリニックへの出資金についても
発案者の先生(院長候補)が多めに出資をするパターン、
3人の医師が平等にお金を出資するパターンがございます。
複数医師によるご開業にも様々なケースが想定されますが、
融資・出資の仕方や売上・経費の分配など事前に決めておくべき事項は多々ございます。
弊社はこうした部分をどのように決めるべきか、といったご相談にも対応しておりますので
誰かと一緒にクリニックを開業したいけれどどう動いたらいいかわからない……という先生も
ぜひお気軽にご相談下さい。
今回はこちらの動画より抜粋してお届けいたしました。
売上の分配や経費の計算について、文章だけでは分かりにくい部分が多いと思いますのでぜひ動画にてご覧下さい。
該当部分は2分41秒からです。
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